2003年に愛媛大学のグループから報告された研究では、市販のエゾウコギ抽出物4製品の抗疲労効果が強制遊泳マウスにおいて検討されています。

その結果、エレウテロシド類やイソフラキシジンといった成分が含有された2製品において、有意な抗疲労効果が認められています。

また、ストレスによる血漿中コルチコステロン値の上昇とＮＫ（ナチュラル・キラー）細胞活性低下を抑制する作用も認められたそうです。

1998年に中国から報告された基礎研究では、エゾウコギとクロレラの2剤を、骨粗しょう症モデル動物である卵巣摘出ラットに投与したところ、骨密度が増加するという結果が得られたとされています。

エルゴジェニックスとしての評価は、旧ソ連において行われた臨床試験に基づいており、エゾウコギによって、持久力などが向上したとする研究が報告されています。

具体的には、35人の被験者にエゾウコギを30日間投与したところ、最大酸素摂取量が増加したという研究や、6人の運動選手に8日間投与して持久力が向上したという例があります。

しかしながら、旧ソ連での臨床試験において認められた効果や効能というのは、近年の研究からは支持されていません。

また、エルゴジェニックスとしてのエゾウコギについては、臨床試験のデータがまだ十分とはいえません。

免疫力を高める作用に関して、36人の被験者にエゾウコギを4週間投与したところ、免疫担当細胞であるＴリンパ球やＮＫ細胞が増加するというデータが示されています。